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2016.04.18 / BLOG デザインと開発(Design & develop of products) 

「デザインコンセプト」4 実際のデザイン設定

@「熊本地震」に罹災された方に、深くお見舞い申し上げます@

新緑です。
山梨に出張した際に、里山を撮りました。甲府郊外の公園で休息中の5LINKSも八重桜の前でご満悦です。

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さて、前回までの3回に続き、実際の5LINKSを開発時のデザイン条件設定を描いていきたいと思います。
5LINKS14/16では、
「日本の便利な軽快車・シティーサイクル(所謂ママチャリ)を、電車バスなどの公共交通機関に積載できるようになったら良いな」と言う所が発端となりました。
ママチャリは実に便利な乗り物です。
読者の中には、多くは「値段が安い」とか「街にあふれている」「地味」「趣味性が無い」などと言う事を理由に、「えー、ママチャリが5LINKSの原点なの??」という「自転車好きの輩」もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私は「ママチャリ」と言われる「日本の実用自転車」を大変尊敬しているのです。
こんなに素晴らしい道具が「ママチャリ」などという、少し見下されたような名称で呼ばれているところに悲しみすら感じます。
日本の社会の中で育まれ、この価格で、長い歴史に裏付けされた改良による利便性と、安全を担保できる自転車は、世界中見回しても、あまり無いのではないでしょうか?

ママチャリ

利点を挙げればきりがありません。
・価格がリーズナブル:1万円前後から5万円まで、多くの方が手軽に選択・入手できます。
・日本の土地にあった実用的な走行性能:実用時速は15-20kmでしょうか?
自宅から、もしくは職場から2-5km位の距離範囲を縦横無尽に走れます。
・乗り降りのし易いフレームデザイン:フレームが女性でも乗降に便利で、スカートでも乗車できます。
・実用的な積載性:前カゴや後荷台を工夫することにより、日常に必要な「荷物」や「子供」等の移動に活躍します。
・信頼のギヤ周り:日本のメーカーが長年の間に築き上げた、信頼性の高い駆動部を搭載し、長期間安全に使用できる。
・夜間ライトや、泥除け、チェーンカバーが取り付けられ、安心で服を汚さずに乗車できる。
等々です。
5LINKS開発では、小径や折り畳みの自転車では、この全ての条件は満たせないかもしれないけれども、なるべく日本の街の中で使いやすく、公共交通機関にも乗り降りがしやすいように、デザインを決めていきました。

すなわち、開発に当たり
走行に関し
・走行性能は「ママチャリ」並、もしくはトータルとしてそれを超える
・日本の道路事情(舗装路、歩道の段差など)を快適に走行できる
・搭乗者以外に積載が容易で10kg程度ものを積める
・ライト・泥除け等を付けられる
・街中で違和感のないデザイン(街に溶け込むデザイン)

公共交通機関積載に関し
・人前(街中)で素早く・目立たず「折畳・展開」ができる
・袋・カバー等の収納も簡便にでき、携行できる

・駅などで、担ぐことのないデザイン:できれば、車輪などで押し引きして移動できるデザイン
・押し引き状態で歩道の段差などでも安心して乗り越えられること
・最低限担がねばならない時の為に、なるべく軽い重量(10kg未満)

・車中で収まりの良い形態:接地面積が小さい事、車両への引き込みが楽なこと
・車中での保持が楽なこと:安定自立する、椅子に座れる

以上の条件を設定しました。

                                       続く

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