2016.03.22 / BLOG デザインと開発(Design & develop of products)
握りのデザイン
近くのアパートの敷地に、水仙が咲いています。気温は17度。背景にある桃色の花は、残念ながら「桜」ではなく、「あんず」です。
都内もだんだん華やかになってきました。「ゆきやなぎ」も咲き乱れています。
あと1-2週間で、「ソメイヨシノ(桜)」のシーズンです。
5LINKSは初代が7年前に世に出ました。この時は、そのコンセプトである「折り畳み方」を「形」に表現するために、なるべくシンプルなフレームの構成になりました。以下は、初期プロトタイプと最終プロトタイプの3D画です。
実際には、前々回のブログで書いたように、メインチューブに「反り」のある楕円パイプを使った構成となりました。
5LINKSはそのパイプを選択するときに、「快適な握り」を要素の一つとしました。
すなわち、折畳むときには、フレームを「握る」(つかむ)ことが必要になりますが、その「握り(つかみ)心地」が良いように、その太さ、断面の形を考慮しました。
メインパイプの断面形状が完全な楕円ではなく、玉子のような形をした管を選択しました。
なんとも「よろしい握り心地」を味わえたのです。
工業では、あらかじめ「握るもの」を作るにあたって、作り手やデザイナーはいろいろな配慮をします。
5LINKSの考え方は、「エルゴノミクス形状」と言われるような、そのにぎり心地を視覚的に強調して表現する方法ではありませんが、
自転車のグリップハンドル
しいて言えば、洋式包丁やナイフのグリップではなく、和包丁の柄のように、目立つ形ではないが、「握るとしっくりくる」と言うような形を目指しました。
洋式包丁
ナイフ
和包丁
この考えは、5LINKS2のトップチューブ断面でも、踏襲されています。
断面形状は、逆三角形のような形ですが、
実際に握って(つかんで)いただくとわかりますが、どなたにも「しっくりくる」と感じると思います。
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